●天知る地知る

50.平成25年8月22日(木) 地蔵盆の一席
 演題「天知る地知る」  住職(服部潤承)

 
 暑い日が続いております。日本一暑い豊中市の隣にある池田市ですから当然のことであります。熱中症で亡くなった方が、全国で百人を超えたそうであります。特に高齢者に多いすようです。
 ご気分が悪くなりそうな方は、早い目に隣の会館に行って涼をとってくださいますようにお願い申し上げます。残暑厳しい折ですから、手短にお話を致したいと思います。
 今日は、「天知る地知る」の題でお話しします。アニメに「天知る地知る味噌汁」と言うのがありますが、今日は、その話ではありません。
 天と言うのは、天にまします神さまのことであります。地と言うのは大地にまします神さまのことですが、私は常日頃お地蔵さまのことであろうかと思っております。それは、地蔵菩薩をサンスクリット語で言うと、クシティ・ガルバと申します。クシティは大地のことで、ガルバは胎内と言う意味であります。当たらずとも、遠からずと思います。
 人にみつからなかったらよいとか、人が見ていないからよいとか言う「あさはか」な考えで、「軽はずみ」な行動をしてしまいます。しかし、一部始終見てござるのが、天であり、地であります。
 天地神明に誓って悪いことをしないのは、「天知る地知る」の働きがあるのを悟っているからです。逆に、見られないようにひそかに陰徳・善行を積んでいましても、お見通しであります。これも「天知る地知る」の働きであります。
 最近、「社会人として失格」と言われる行動ランキングが発表されました。「天知る地知る」の働きがあると思って聞いてください。
 第一位 時間を守らない。
 第二位 無断欠席。
 第三位 挨拶をしない。
 第四位 ミスしても謝らない。
 第五位 ミスを他人のせいにする。
 第六位 敬語が使えない。
 第七位 仕事中にサボる。
 第八位 ミスを隠そうとする。
 第九位 ひとによって態度を変える。
 第十位 ウソをつく。
 「天知る地知る」を心得ている方は、このようなことは決してなさらないと思います。
 つい最近の出来事で、高速道路上で追突事故を起こし、多数の死亡者が出ました。
  3車線の高速道路で、最右側の車線を走行中のことです。高速で走行中、エンジントラブルで、追い越し車線上に急停車しました。最左側の路肩に車をどのように寄せようかと思案している間に後続車のトラックがやって来て、停車中の車に追突し、乗り上げ、車中の多くの人が亡くなったそうであります。お悔やみ申し上げます。
 ところで、高速道路では、どのような事故が起きるのか、調べてみました。
 一 中央分離帯に衝突・突破。
 二 逆走
 三 停車している車や降車してその近くにいる人に衝突。
 四 車外へ放り出される。
   <シートベルト着用の義務付け>座席ベルト装着違反は減点一点
 五 渋滞最後尾への追突
   <故障・事故などで停車する場合、三角停止表示板などの表示の義務付け>故障車両表示義務違反は減点一点 反則金六千円
などであります。
 これらの高速道路での事故防止のポイントをあげます。
 一 高速道路を走る前に、車の安全点検と発炎筒・停止表示器材があるかを見る。
 二 正しいルールとマナーでの走行。<追い越し車線ばかり走らない>通行帯違反は減点一点 反則金六千円 <左側から追い越さない>追い越し違反は減点二点 反則金九千円
   <駐停車しない>駐停車違反は減点二点 反則金一万二千円 <逆走しない・路肩を走らない>
   通行区分違反は減点二点 反則金九千円
 三 渋滞最後尾や異常事態の発生時には、ハザード・ランプの点灯。
 四 夜間やトンネル走行時、ヘッドライトは、上向きにするのが基本。ただし、前方に走行車がいる場合や対向車とすれ違う際は、下向きにする。
 五 故障や事故が発生した時は、適切な処置をする。
   @ ハザード・ランプを点灯させ、路肩に停車させる。
   A 発炎筒・停止表示器材を、後方(50メートル以上)に置く。
   B ドライバー・同乗者は、ガードレールの外側などの安全な場所に避難する。
   C 故障・事故の通報をする。
 非常電話は、1キロメートルごとに設置されており、受話器を上げると通路管理者交通管制室に繋がる。高速道路の緊急通報先、道路緊急ダイヤル♯9910か110番に通報する。
 誰も見ていないようでも、「天知る地知る」神さま・お地蔵さまがみていらっしゃるのであります。お暑いなかを最後までご清聴ありがとうございました。梅が丘子供会のみなさん毎年お参りいただきまして、佛日寺の地蔵盆を盛り上げていただきまして、感謝に堪えません。  



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