●お地藏さま

82.令和3年8月22(日) 地藏盆の一席
 演題「お地藏さま」 布教師 住職(服部潤承)


  今年も、佛日寺の地藏盆は、この本堂で厳修致しております。本来でしたら、外のお地藏さまの前でするべきものですが、数年前から地球温暖化のため、外気温が高く冷房のある涼しい本堂に変更いたしました。地球温暖化の弊害がたくさん出て来ております。今年のお盆の棚経まわりは、大雨で大変難儀をいたしました。お待ちいただいた檀家の皆さんも大変困られたことと存じます。衣や白衣や足袋が濡れている和尚を家にあげるのは、多少とも抵抗があったかと存じます。大変でしたが、皆さんのお力添えでお盆の棚経も無事終えることができました。ありがとうございました。

 昔、インドに大変慈悲深い王様がいました。人を先に悟りに導いてから、後に自らも悟ろうとしました。その方がお地藏さまであります。

 お地藏さまは、地藏菩薩とも言います。「一斉、衆生済度の請願を果たさずば、我、菩薩界に戻らじ」との強い決意で、六道「天・人・修羅・畜生・餓鬼・地獄」を自分の足で行脚し、救われない衆生や親より先に亡くなった幼い子の霊を救い利他行を続けていました。

 お地藏さまの足下には餓鬼道への入り口が開いており、お地藏さまに水を手向けると、地下で永い苦しみに喘ぐ餓鬼の口に、その水が注がれます。

 お地藏さまの慈悲を通した水は餓鬼の乾いた喉を潤し、暫くの間は苦しみが逃れると言われております。その間に供養を捧げたり、徳の高い経典を唱えたりして、成仏を願うのがお施餓鬼と申します。六道すべてに隔てなく慈悲を灌ぐのがお地藏さまの利他行であります。

 ところで、ZENでは、六道を「心の様相」と捉えます。『五苦章句経』に「種々の世法はみな心によりて造らる。心、地獄を取り、心、餓鬼を取り、心、畜生を取り、心、天人を取る。およそ形貌は、みな心のなす所なり。能く心を伏する者をば、最も有力の大人となす。」とあります。



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